2012年1月15日(日)
シャッター商店街でも生きられるお店
地方衰退の象徴とも言えるシャッター商店街。やる気のあるお店ほどイオン等の大型SCに移り、後に残ったのは高齢者が趣味で経営しているようなお店が中心。これでは益々お客さんの足も遠のいてしまいます。このシャッター商店街を少しでも賑やかにすべく、枯れ切った商店街でも経営していけるお店を考えてみました。
モデルとして、今まで家庭の主婦をしていた50歳の女性が子供たちが学校を卒業したのを機会に一念発起し、家庭料理店を始めたとします。赤字を出さないでお店を継続させていくためのポイントは、①人件費、②賃料、③初期投資です。
①この女性が他人を雇わなければ人件費も心配することはありません。すなわち人件費0となります。
②誰も借り手がいない商店街なら賃料0とはいかないまでも、総額2万円、3万円でも貸してくれる人もいるはず。徹底的にお店を安く借ります。
③厨房、内装にしてもプロにきっちり仕上げてもらうから数百万円掛かってしまうのであって、旦那さんやボランティアで協力してくれる人たちと、DIYで材料を買って仕上げる。ついでにテーブルや椅子も作ってしまえば、総額100万円以下で仕上げることもできます。
食材は普通にスーパーで買って調理すれば難しいこともありません。営業時間は12時から18時までとし、1日の目標来店者を20人。1人単価600円とすれば、売上12,000円。食材原価率40%、水道光熱費率10%とすれば、粗利益1日6000円となります。女性1人で切り盛りして他人を雇わず、初期投資も少なければこその利益です。多少の賃料くらいは負担できるでしょう。
お店の経営者は女性ばかりではなく、60歳で定年を迎えた男性も企業家予備軍です。業態として考えられるのは他にカフェ、パン屋、餃子店、ラーメン店、お好み焼き店、たこ焼き・たい焼き屋、ジェラード店、パスタ店、カレー店、日本そば店、花屋、産直野菜売場なども考えられます。お婆ちゃんしか買わないような洋服店しか残っていない商店街に、これらのお店が3店、4店出現しただけで滅茶苦茶活気が出るはずです。
初期投資を極限まで低くし、他人を雇わず、ただ同然でお店を借りる。このようなやり方で出店すれば、少なくとも赤字になることは無いはずです。行政側としては、閉鎖店舗を他人に貸すことのインセンティブを与えるために、貸した店舗に関しては固定資産税をタダにしてあげるなどの措置をすれば、いっそ貸してしまおうと考える閉鎖店所有者も多いと思います。1年くらいして安定的になれば、売り上げ歩合や固定賃料の増額などで、貸主(所有者)にメリットを与えることもできそうです。また空き地になっているところは、地元住民が憩いのテラス等を作れば人も集まるようになります。
枯れ切った商店街でもやる気のある人間が数人集まれば、再び復活できると信じています。
追記)最低賃金制度は、都道府県ごとに厚生労働省により定められています。最低は岩手県、高知県、沖縄県で時給645円、最高は東京都で時給837円です。
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