2015年1月8日(木)

養豚業のリキッド発酵飼料 日本フードエコロジーセンター

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 テレビ東京のカンブリア宮殿で、養豚業のリキッド発酵飼料を提供する日本フードエコロジーセンターを紹介していました。日本国内だけで作り過ぎた食品が膨大な量があり、この廃棄コストだけで1兆円くらい費用が掛かっている。この捨ててしまう食品を液状の飼料に換えて、低価格で養豚農家に提供している会社だと言うのです。

 元々小田急ビルサービスの一部門だった会社を2013年10月に分社化。1967年生まれの高橋巧一氏(1992年日大農獣医卒)が日本フードエコロジーセンターの社長となります。

 番組の内容と、会社のHPをまとめると下記の通りです。

・食品廃棄物をヨーロッパの畜産業では有効利用している。食べ残しの残飯を使うのではなく、作り過ぎや売れ残りなど食品メーカーから毎日大量に排出される。ご飯、パン、うどん、野菜、果実などを集めて破砕し、乳酸発酵した「リキッド発酵飼料」を開発した。

・このリキッド飼料で育てた豚は、肉質も向上する。飼料代は従来の配合飼料の半分で済む。2000年から豚肉の価格は変わっていないが、配合飼料代は2倍になっている。

・日本にある食品廃棄物を有効利用して、それを豚が食べてタンパク質に変えていく。こういう低価格の飼料を使うことでしか日本の畜産業は生き残っていけない。

・日本国内だけでも年間2000万トンが食品廃棄物として処理されている。1トン燃やして処理するのに、4万~5万円費用が掛かる(2000万トン×5万円/t≒1兆円)。この処理コストは大部分が税金で支払われている。

・現在関東近郊の170以上の食品排出事業所と契約していて、10戸以上の養豚業者にFE飼料(液体状にした飼料)を供給している。

・工場見学も30人までなら1人500円で可能。

 作り過ぎた食品処理だけでそれほど費用が掛かっているとは驚きです。その捨ててしまう物を通常飼料の半額で供給できるとは素晴らしい仕組みです。関東近郊の養豚業者にはFE飼料を使ってしっかり儲けてもらいたいものです。

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