2015年9月28日(月)

熊本の豆酩(とうべい)の廃業

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 今から5年くらい前に食べて直ぐにファンになったのが、熊本県産の豆酩(とうべい)です。堅い豆腐をもろみに漬けて発酵させた保存食。柔らかいチーズに味噌を混ぜたような味わいで、酒のつまみに大変合います。特に日本酒の旨さを惹き立て、ワインにも合う優れものです。沖縄にも豆腐を発酵させて作った「豆腐よう」という食べ物がありますが、沖縄の豆腐ようよりも麹菌の香りが良くしょっぱくないので食べやすくなっています。

 近所のスーパーでも時折九州フェアの時に買え、銀座熊本館(銀座5丁目の外堀通り沿いの熊本県物産館)でも常時買えました。自宅で食べる以外に、ちょっとした知人へのお土産で重宝していました。150gで700円弱の価格。

 秘伝豆べい (1)

豆匠の豆酩(とうべい) 

 豆腐ようよりしょっぱくないとは言え、チーズよりはしょっぱいので大体4回くらいに分けて食べます。防腐剤が少ないのか少し時間を置くと冷蔵庫に入れておいてもかびてしまうので、最近少しご無沙汰していました。

 先月銀座外堀通りを歩いている折、そうだ久しぶりに豆酩を買おうと熊本館に立ち寄りました。いつもの場所を探しても見つからず、一通り探しても見当たりません。お店の人に「豆酩どこにありますか?」と聞くと、「ああ、豆酩ねえ。色々あったみたいで5月に止めちゃったんですよ。もう入ってこないんです。」

 えー、そんな!豆酩がなくなっちゃうなんてショック!普段そんなには食べないけどもう食べられないと聞くと非常に残念になります。豚レバー刺しが食べられなくなって以来のショックです。

「豆酩ではないけど、似た商品としては今はこれを入れています。」そうお店の人に勧められて購入したのが「山うにとうふ」です。熊本県五木村伝統保存食・熟成豆腐味噌漬、製造者は五木屋本舗。“八百年の知恵食”とも書かれています。

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

山うにとうふ 

 家で早速食べてみると、「おう、まあまあ美味しいじゃん」。しかし豆酩に比べると何か少し違う。日本酒を呑みながらどこが違うか味わっていると、そうか麹の香りが少ないんだなと気が付きました。違う地域、違う会社が作っているので仕方がないことですが。まあでも概ね似た味なので、これからは「山うにとうふ」を酒友として採用することにした次第です。

追記1 楽天市場では今でも売られていることになっています(売り切れ表示)。宣伝内容は“八百年の歴史を持つ平家の落人の保存食、当店大人気の酒肴!豆匠(熊本県)秘伝豆酩(とうべい)150g 熊本県で800年の歴史を誇る珍味。阿蘇の伏流水と厳選した大豆を使い、天然にがりで造った自家製堅豆腐を5ヶ月以上の間、独自の秘伝のもろみにじっくりと漬け込みました。そのままでも、野菜スティックにつけたり、ディップとしてもお使いいただけます”と書いてあります。

このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

最新記事

不動産業界コラム

過去の記事

ページの先頭に戻る↑