2010年7月17日(土)

3-6 マンション建替え円滑法

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

3-6 マンション建替え円滑法

 マンションの建替えは不可能ではありませんが、誰かが膨大なパワーを発揮しない限り相当に難しい代物です。これを法的に支援するために、平成14年12月18日に「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」が施行されています。

①マンション建替組合の設立

 区分所有法に基づく建替え決議がされた場合、都道府県知事の認可を得て、法人格を有する「マンション建替組合」を設立できます。民間事業者(ディベロッパー)も参加組合員としてマンション建替組合に入ることができます。

②権利変換手法による関係権利の円滑な移行

 マンション建替組合が定めた権利変換計画に従い、区分所有権、抵当権等の関係権利が再建されたマンションに円滑に移行します。都市再開発法の市街地再開発事業でも用いられており、工事着工前に権利変換登記がされます。

③マンション建替組合による権利の買い取り

 建替えに参加しない方からマンション建替組合が区分所有権等の買取りを行うことができます。マンション建替組合は、高齢等により建替えへの参加が困難な方の代替え住宅の確保に努めるものとされています。

④登記の一括処理

 建替えに伴い必要となる登記を一括して申請できる不動産登記法の特例措置が設けられました。

⑤市町村長の建替え勧告制度

 防災や居住環境の面で著しい問題のあるマンションについて、市町村長が建替えを勧告する制度ができました。勧告が行われたマンションの建替えについては、公共賃貸住宅の家賃減免や移転料に対する補助など借家人等に関する居住安定の措置、借家契約の更新等に関する借地借家法の特例が設けられています。

 マンションの建替えに関する支援制度としては、下記のものがあります。

①   優良建築物等整備事業(マンション建替えタイプ)

 調査設計計画費(建替え決議前のもの含む)、土地整備費(解体費含む)、共同施設整備費等に対する補助。

②   住宅金融支援機構の融資(マンション建替え事業)

事業要件は、①新たに建設される建築物の地上回数が3階以上あること②新たに建設される建築物の敷地面積が300㎡以上あること③区分所有法第62条第1項に基づく建替え決議等を行っていること④既存建物が耐用年数の1/3以上を経過していること。

 建替える建築物の要件は、①住宅部分が建物全体の1/3以上であること②構造が耐火構造または準耐火構造であること③法定容積率の1/2以上を利用していること④住宅面積が原則として30㎡以上280㎡以下であること⑤機構住宅等基礎基準に適合していること。

 以上の条件に合致すると、下記の費用につき最大100%の融資を受けることができます。

・調査設計計画費

・土地・借地権取得費

・建築工事費、補償費

・参加組合員負担金等

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