2010年11月15日(月)

不動産業界用語 賃貸編①

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 仲良くしている練馬の不動産会社社長と先日飲んだ折、賃貸仲介の業界用語を教えてもらいました。同じ不動産業界でも売買と、賃貸仲介はかなり違うと言うのです。賃貸仲介は短い時間でいくつも取引を成立させないといけないので、自然と電話でも早口になり、また専門用語を短略化して使うのだそうです。

・チンパツ

 賃料発生時期のこと。今はフリーレントがかなり幅を利かせているので、賃料発生が何時になるかが重要な要素になっています。

・ソクニュウ

 即入居可のこと。既にテナントが退去していて、クリーニングが終わっているのであれば直ぐに入居可能です。このような状態が即入居となります。

・AD

 アドバータイズメント、すなわち広告費のこと。広告費と言っても、実際に広告費を使っているわけではありません。宅建業法では賃貸の場合、貸主、売主から合計で1カ月までの不動産仲介料しかもらうことができません。ただ、こう物件がダブついてくると、貸主も早く決めてもらおうとインセンティブ(追加の業務報酬)を出すようになります。業者が追加の報酬を受け取ってしまうと宅建業法違反になるので、仲介報酬では無く“広告費(AD)”として客付けの業者は受け取るのです。

 貸主から言えば、管理してくれる不動産会社には1カ月分の報酬を渡す他に、テナントを見つけてくれた業者(客付け業者)には別途広告費として、1カ月分、2か月分を渡してあげるのです。客付け業者も、インセンティブが出ない物件には力も入らないので、最初にAD(広告費と言う名のインセンティブ)がいくらか、必ず確認してくるのです。

 賃貸用語では無いのですが、大阪で良く言う業界用語に“チンマン”と言うのがあります。チンにマンですから、東京人が聞くと顔を赤らめてしまいそうです。これを仲良くしている大阪の不動産会社社長は、「チンマン用地で検討してもらってますねん!」と勢いよく説明してくれます。

 そうです、賃貸マンションを略して“チンマン”と言うのです。東京の業者さんでこういう言い方をする人はあまり聞かないので、大阪独特なのでしょうか。

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