2012年2月12日(日)

タイで人気の日本のラーメン店、うどん店

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 フジテレビ朝のめざましテレビで、タイで日本のラーメン、うどん店が人気と放映されていました。元々タイは鶏ガラ出汁の美味しいスープに細い少量の麺が入った屋台ラーメン文化があり、日本のラーメンが受け入れられる下地は充分あります。

 ラーメン店でタイに積極的に進出しているのは、桂花ラーメン、山小屋、ばんからラーメン、リンガーハット、大勝軒、一風堂などです。幸楽苑、「らーめん亀王(きおう)」も今年から本格的に店舗展開していくと記事が出ていました。うどん店では家族亭、古奈屋(巣鴨のカレーうどん専門店)などで、今年になって丸亀製麺(上場企業のトリドールが展開)が次々と店舗を開業しています。

 ラーメンの何が美味しいかというタイの人への質問は、3位がチャーシュウ、2位は麺。そして1位がスープ。日本のスープはタイでも大いに受け入れられています。タイのラーメンは1玉50gで日本のラーメンは1玉130g。タイ人はちょっと量が多いので残してしまう人もいるとのこと。数人で何種類かのラーメンを頼んで少量づつ食べる人も多いそうです。

 ラーメン、うどんの麺をすする文化はタイには無いので、レンゲの上に載せて食べていました。この辺りは中国人もそうですし、欧米でも同じです(日本人のように麺をすする文化の方が少数組)。タイでは長いうどんを切って食べたり、クルクルパスタの様に箸で巻いたり工夫しています。これから進出するラーメン店、うどん店には現地バージョンの工夫が必要かも知れません。うどんの味で好まれるのは、カレー味とのこと。この辺りが古奈屋が進出を決めた事情かも知れません。

 JETROのHPでも「タイ・バンコクにラーメンブーム到来」と言う記事があり、参考になります。経産省の出向者がラーメン好きだったのか良い記事です。少し内容を抜粋させて頂きます。

・タイでラーメンがブームになったきっかけは、テレビ東京のバラエティー番組「TVチャンピオン」がタイで放送され、同番組を通じてラーメンへの関心が高まったことが一因と言われている。

・タイ人は10年程前から日本料理を食べるようになった。初めのうちはタイ人好みに味を調整する必要があったが、今はタイ人消費者が日本オリジナルの味を求めている。

・「日本料理はバラエティーに富んでおり、見た目も美しい。そしてタイ人は日本食がヘルシーというイメージを持っている点が大きな理由。10年前は日本食レストランでは一般的な日本料理がすべてカバーされ提供されるスタイルが主流だった。現在のタイ人消費者は、よりおいしいラーメン、とんかつ、鰻丼を食べられる専門店を求めている。今後はとんかつ、天ぷら、鰻丼、お好み焼きなど、日本のオリジナルの味を提供できる専門店が増えていくだろう」と言うのが、現地の有力者オイシ・グループの元社長タン・パーサゴーンナティー氏のインタビュー。http://www.jetro.go.jp/world/asia/th/foods/trends/1101001.html

 タイで成功すれば、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ついでにインドと白地の肥沃な大地は延々と続いています。

追記1)イスラム教徒のインドネシアでは、ハラール(食べてはいけない食材がハラーム)があり食べられる物が制限されています。従って、とんこつ味、チャーシューは絶対NGです。そうなると海鮮味系が受けるかも知れません。

追記2)テレビチャンピオンの影響で日本のラーメンが流行りだしたというのは、示唆に富んでいます。台湾の薬膳ブームに乗って、北海道川西町の長芋が大量に輸出できたという話もあります。現地のテレビ、マスコミと上手くタイアップして、新興国で料理、文化を流行らせる手法は大いにありそうです。

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