2014年10月21日(火)

島根県美郷町ツアーその1 石見神楽 銀山街道

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

   大越貴之さん主催の「島根県美郷町✕銀座ミツバチ交流会ツアー」が2014年10月中旬にあり参加しました。JR広島駅集合で、バスで約2時間で美郷町につきます。美郷町は島根県の真ん中で、広島県三次町に隣接した風光明媚な場所。2004年10月に邑智町大和村が合併して出来た人口5000人の小さい町、というか村です。

 町の自慢は、清流の江の川(ごうのかわ)と鉄道の橋の美しさ。行ったその日は村のお祭り「シャギリ・楽打ち」で、普段都会に住んでいる人達も戻って祭りに参加し、賑わっていました。夜は江の川で獲れた自慢の天然鮎を「鮎太郎」さんでご馳走になり、夜9時から石見神楽を鑑賞しました。

CIMG0355大きなお面を被っている人が何人もいました

CIMG0361八幡神社への階段を全員で上ってくる

 石見神楽は眠たくなる能、他の神楽と違い、激しく舞う非常にダイナミックな伝統芸能です。2014年3月に島根県津和野町の東京事務所開設記念で、文京シビックホールで石見神楽を鑑賞しましたが、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の演目などは“凄い”の一言でした。

 美郷町の石見神楽は八幡神社の神楽殿で開催され、300人くらいが鑑賞する盛大なものでした。なかなかのイケメン男性が激しく舞う舞台は、とても素人とは思えません。すぐそばには望遠レンズで撮影している30歳くらいの女性もいました。

 後で聞くと望遠レンズの女性は、すっかり石見神楽の魅力にはまってしまい、何時も石見神楽のイベントがあると駆けつけている方だそうです。また島根県以外の出身者で石見神楽に魅了され、舞台で舞いたいがために島根県に移住してきた若い男性もいるとのこと。石見神楽初心者ですが、熱く惹きつける魅力がこの伝統芸能には感じられます。

CIMG0386

八幡神社 夜神楽の舞台

 翌日は午前中に石見銀山街道を少し歩きました。美郷町の北側は島根県大田市で世界遺産の「石見銀山」があります。石見銀山は日本よりヨーロッパで広く知られた銀山で、中世ヨーロッパの地図に銀鉱山として載っています。江戸になり徳川家が石見銀山を天領として支配し、徳川財政を大いに支えました。当初は海路で銀を運んでいましたが海難事故も多く、やがて陸路で運ぶようになります。その街道が「銀山街道」です。街道と言っても山に切り開いた遊歩道です。

 そして驚くべきことに、石見銀山から3泊4日の行程で太平洋側の尾道まで約140kmの山道で銀を運んでいたと言うのです。アップダウンがきつい峠の道道ですから並の健脚ではありません。重い銀を運ぶ主力は馬ではなく、牛だったそうです。農業で牛を使わなくても良い時期で雪も降らない10月、11月頃に大行列で進む。その数牛馬300頭、人足400人!多くの人足、牛馬が1日毎に交代して次に引き継ぐ。そういう仕組みで、物凄いスピードで尾道まで銀を運んでいたのです。

 ちょうど銀山街道から石見銀山が見えました。高さはありませんが、少しとがった峰が見えます。莫大な富をもたらす石見銀山の権益を巡って、大内氏、尼子、毛利、そして徳川と古の時代を戦っていたことが少し実感できました。

CIMG0403石 見 銀 山

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