那覇市桜坂、おばあのスナック

都市鑑定アドバイザリー（株） 不動産鑑定士　田中祥司

　先日、横浜駅近くの物件調査を行った折、新横浜通りの平沼橋辺りで、「熟女パブ　玉姫殿」の看板を見かけました。最近はテレビでオードリー春日などが盛んに熟女パブの名前を出していますが、高齢化社会の進展とともに今後普及が進んで行くのでしょうか。

　熟女パブではないのですが、数年前那覇市の桜坂でタクシーに乗った時のことを想い出しました。桜坂は、国際通りの牧志公設市場の裏にある昔栄えた飲み屋さん街です。今でも小さいスナックがずらっと並んでいますが、どれも古ぼけた建物で、やっているのかどうか分からないような感じの繁華街です。

「桜坂は昔は結構栄えていたんですよね。」

「ああ、そうだけど今でも結構人は来てるよ。」

「へえ～、そうなんですか。なんかえらい古い建物ばかり並んでいましたけど。」

「店も古いし、ママさんも古い。みんな６０過ぎさ。そこに昔通ったおじいがお酒を飲みに来るのさ。年金もらっているおじいばかりで５時前に来て、飲んで歌って７時には帰って行く。そんなんで結構流行ってるよ。」　

　そうか、ママさんが６０歳過ぎでもお客さんが７０歳過ぎなら相対的には若いことになる。これならママさんも引退しなくて済むしなあ。それにしても年金もらって、スナックに通い詰める那覇のおじいたちは結構元気者です。