2010年12月15日(水)

港区店舗ビルの雄、バルビゾン

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 歌舞伎の市川海老蔵が六本木でボコボコにされた飲食店舗ビル。テレビ朝日の朝のワイドショーでフリップの地図を出したのでどこだろうと思っていたら、ネット記事に名前が出ていました。“バルビゾン27ビル(港区西麻布2-25-23)”。

 バルビゾンの名前を聞いて直ぐにピンと来る方は、港区、渋谷区の商業地や店舗賃貸を扱う不動産業者さんでしょう。六本木、青山、原宿、渋谷界隈に集中して商業店舗ビルを保有・賃貸している貸しビル会社です。バルビゾン社のHPを見ると、現在9棟の貸しビル(事務所ビル、レジデンス)が出ていますが、私の聞いている話しだともう少し多く所有しているはずです。http://www.barbizon.co.jp/company_profile/

 日経不動産マーケット情報の記事でも、バルビゾンと引くだけで下記のような記事が出てきます。六本木、神宮前で売り物があれば、仲介業者は真っ先に物件を持って行く先ではないでしょうか。

・2007年4月、港区南青山7丁目で商業ビルの建設に着手

・2007年1月、渋谷区東2丁目の店舗ビルを取得

・2008年11月、天現寺交差点近くの新築複合ビル「バルビゾン72」を取得

・2008年11月、港区赤坂7丁目にある複合ビルの「現・バルビゾン74」を取得

・2009年3月、渋谷区神宮前4丁目にある店舗ビル「サマンサキングズ表参道本店ビル」を取得。名義人はCOSCOでファイナンスがバルビゾン。

・2009年5月、渋谷区神宮前4丁目の土地362㎡を取得。

・2009年7月渋谷区神宮前1丁目にある閉鎖中の低層ビルをダイナシティから取得

・2009年12月、渋谷区鉢山町の事務所(映画制作プロダクション)を取得。

 バルビゾン社は、何故これほどの資金力を持つに至ったのでしょうか。オーナーの伊藤良三社長は、コム・サ・デ・モードなど数々のアパレルブランドを立ち上げた経営者で、大きくなったコムサをM&Aで売却し、資金を得たと聞いています。

 前回のバブル崩壊後、原宿で売り物が出ると、コム・サ・デ・モードを展開する㈱ファイブ・フォックスも結構土地を買っていました。最近は名前を聞きませんが、アパレルのバツも一時期不動産を何件か買っていました。水物のアパレル商売だからこそ、堅い賃料収入が得られる不動産事業に興味を持つのでしょうか。

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