2011年1月12日(水)

卵の黄身は、何色?

都市鑑定アドバイザリー(株) 不動産鑑定士 田中祥司

 新潟市の鶏卵生産者川崎さんは、勤めていた役所を退職し、農家として再スタートしました。この川崎さんの卵を頂きましたが、殻を割ると黄身が黄色と言うより白っぽい感じで、普段食べている卵の色と違うのです。匂いを嗅ぐと、ほとんど何も匂わない。醤油をかけてごくっと飲みましたが、後味さっぱりのサラッと飲める卵です。

 「何でこんなに白っぽい黄身なんですか?」と尋ねると、「餌です。うちは飼料用の米と、菜っ葉を中心に与えています。輸入したトウモロコシの配合飼料は使っていません。」

「牛丼屋の中で、オレンジ色の卵があるじゃないですか。すごく美味しそうに見えるのですけど、あれも餌のせいなんですか?」

「トウモロコシを多く与えれば、黄身の色は黄色くなります。米を食べさせれば、黄身は白っぽくなります。オレンジ色になるのは分かりませんが、そういう色の食べ物をあげているのでしょう。」

 なるほど、黄身の色が濃いと何か高級そう、栄養がありそうに見えたのが、餌で着色していたのか。川上さんからもらった説明書では、下記内容が書いてありました。ちなみに川崎さんの自慢の鶏卵は「ひめたま」ブランドとして売っています。

・鶏は平飼いで土の上を自由に飛び回って過ごしている。鶏にストレスが出ないように、自然に近い環境を鶏舎の中に作っている。

・餌は、県内産の玄米を中心に、大豆、ゴマ、海藻等を配合して食べさせている。他にも、竹の葉、野菜、季節の野草を食べさせている。

・鶏舎には、オスも数羽入れている。オスが一緒にいることでメスも安心して過ごせるようになる。また、9割以上が有精卵になる。

 生産者の方から直接説明を聞いて、その場で卵を食べる。こういう状況があって卵の黄身の色の謎も分かりました。これからは生産者の方もネットの動画を使って、普段どうやって作っているのか、大いに消費者にアピールしてもらいたいと思います。

追記)全国のニワトリ1億2000万羽のエサの自給率を50%にできれば、日本の食料自給率は5%上がる、と言う試算があります。1万haの田んぼで飼料米を作ると200万羽のエサが賄えるそうなので、30万haの飼料米田で実現可能となります。全国の休耕田が、90万haくらいあるので、上手い仕組みが作れればと思います。

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